発表会が楽しみ!
という生徒さんと、
発表会なんて出たくない…。
という生徒さん。
人それぞれですよね。
私も、極度の心配性、ということもあり、発表会はどちらかと言えば苦手でした。
会場のピリピリした雰囲気、出場者の不安、保護者の不安、子供ながらに、なんだか会場全体がネガティブオーラで充満している気がして苦手でした。
不安は伝染します。
間違えたらどうしよう?
いつも間違えているあそこ、今日はできるかな?
止まったらどうしよう?
わからなくなったらどうしよう?
こんな感情に押し潰されること、ありませんでした?
でもそれは、弾く曲を完全に自分のものにしていないから。
曲負けしてしまうと、曲に飲まれてしまいます。
小学校1年生の時に算数のテストでつっかえてても、4年生になっても1年生の算数がわからない、という子はそうそういないはず。
基本、反復することで、徐々に慣れていき、苦手意識は薄れていきます。
そこで気を付けたいのは、自信がない、心配性の生徒さんには、実際のレベルより少し下のもので、曲を選んであげること。
発表会というと、普段弾かない難しい曲にチャレンジ、というイメージが強いかと思いますが、無理して身の丈に合わないものを選ぶより、心配性さんには難易度は高くないけれど、合っている曲を選んだ方が、恐怖心を克服しやすいです!
イタリア時代、大御所の歌の先生の専属通訳をしたことがあるのですが、
よくおっしゃっていたのが、
『なぜ日本人は自分のレベルより上のものに、死に物狂いでチャレンジすることを美徳としているの?』
でした。
パフォーマンスというのはお客さんあっての舞台。
自己陶酔で自分の限界をひけらかす場所ではないでしょう?と。
確かにそういう曲は、自分のために、自分でお家で楽しんだらいいんです。
あんなに難しそうなのに、すごい!
まだxx歳なのに、あんな難しい曲が弾けてすごい!
こう、『のに』がつく賛辞は本物の賛辞ではない、と、小学校高学年以上の生徒さんには伝えるようにしています。
(未就学児〜小学校低学年は、まだまだ、褒めて欲しいから弾く、でもOKです。)
お客さんに褒めてもらう、認めてもらうのではなく、純粋に、
素敵な曲ね!
聴いていて心地よかった!
あなたのピアノが好き!
など、『のに』がつかない感想がもらえたら、それは素晴らしい演奏だったということ。
そういう演奏ができたのなら、例え少しミスをしてしまっても誰も何も気にしません。
そこをあえて『ミスしたよね』などというのは無粋というもの。
『褒めてもらう』ためのピアノではなく、楽しむためのピアノ。
しかしこれは、自信をもって演奏できることが大前提です。
自信をもつには、普段から完璧の上を求める向上心が大事。
練習で『こんなものでいいか〜』と思ったら、100%、やましい気持ちが本番で出ます。
真っ青になって、どうしよう?!なんてことになります。
なので、普段から完璧を目指すことを習慣に。
それは全て、自分に自信をつけるためのもの。決して人から批判されないために、ではありません。
親御さんや先生は、例え本番で失敗しても、
決して否定しないでよかったところを伝えること。
(ダメ出しなんて必要ないです。本人が一番わかってます!)
間違い探しをしながら聴くのではなく、
弾く方も、聴く方も楽しめたら、それは最高ではないでしょうか?
Haruna.